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【肩こり】ツボとヨガでお悩み解消

更新日:2024年8月24日

こんにちは、はり灸sueru&YOGAです。


鍼灸師×ヨガインストラクターのわたくし犬塚が、ツボとヨガを用いて様々なお悩みの解消法を(不定期で)ご提案します。


初回は【肩こり】ツボとヨガでお悩み解消です。







肩こり、とは。

 

肩こりとは、頚の後ろから肩や背中にかけての筋肉の緊張感、重い感じ、痛みなどの総称で、症候性、本態性、心因性の3つに分類されます。


 

①    症候性肩こり

何かをかばって発症する。関連痛を含む。

整形外科関連、消化器関連、循環器関連、中枢神経関連、その他疾患に付随して発症する肩こり。


《整形外科》

肩:五十肩、腱板損傷、関節リウマチなど

頚:頚椎症、椎間板ヘルニア

骨:上腕骨外側上顆炎、リウマチ、その他

末梢神経:胸郭出口症候群、手根管症候群、腱鞘炎


《内科・外科》

中枢神経:脳血管障害、頭痛

消化器:胃炎、膵炎、胆石など

循環器:狭心症、心筋梗塞

呼吸器:肺がん


《その他》

婦人科:更年期障害

耳鼻科:副鼻腔炎、鼻炎

眼科:眼精疲労

歯科:虫歯、かみ合わせ、顎関節症



 

②    本態性肩こり

長時間の不良姿勢、猫背、巻き肩、ストレートネックなどによる肩こり。

特別な原因疾患はない。


 


③    心因性肩こり

ストレスや精神疾患、自律神経失調症などによる肩こり。

情緒に応じて肩こりの症状が連動する。



 

僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋などの筋肉の走行上に症状を訴えることが多いですが、胸鎖乳突筋など顎関節に近い部分を訴える場合もあり、どこまでを肩とするのか認識の違いがあること、辛さを自覚する部分が広範囲に及ぶことがわかります。


痛みの感じ方も個人差があり、突っ張り感、重い鈍痛、筋張り感など多種多様な表現があります。




肩こりの東洋医学体質分類

 

中医学における肩こりは痙症に属し、気血の運行が妨げられ、肌肉や筋の滋養が不足し発症します。


気血の運行が妨げられるまでの過程によって、鍼灸のほか、吸玉や按摩指圧を組み合わせる方法が推奨されます。


発症の病因としては、風邪によるもの、気血の不足や停滞、瘀血、水湿など体質によるものがあります。発症の病因=気血の運行が妨げられるまでの過程は、持って生まれた体質や生活環境によってことなり、それに応じた鍼灸治療ができるのが中医学を基に行われる中医鍼灸です。


 

①    風邪

風寒の邪が侵入し、気の運行を妨げて発症する。悪寒に伴う場合や関節痛に類似する。


 

②    肝陽亢進

陰陽のバランスが崩れたゆえの肩こり。


陰が不足し、陽が暴走。陽の気が頭、頚肩部に突き上げるように陽亢し、ストレス、イライラなど感情の高ぶりも連動しやすい。

目の充血、顔の赤みなど上半身に熱を帯びるように感じる。


 

③    肝血不足

血の不足。病み上がりや産後、過度な眼精疲労(目は血を消耗する)により、流れるほどの気血量が保てていない。


比較すると、痛みより疲労感のほうが強い。


顔面は青白く、眼瞼や爪の血色も淡くなり、めまい、動悸などが現れることがある。


 

④    寒飲内停

冷たい飲み物、冷たいもの、生ものなどの過食、それに伴う食滞。

胃の中にいつまでも食べ物が残っているような感じで、ひどいと胸やけや吐き気なども伴う。


例えば、冷房がよく聞いた店内でお寿司(冷たい生もの)を食べすぎる、冷やし中華のあとにかき氷(冷食×超冷食)を食す、など。


 

⑤    気滞血瘀

情志の乱れによる気血の停滞による肩こり。不良姿勢による気滞から肩こりになる場合も含まれる。


月経不順、月経前後に悪化するもの、疼痛が鋭いもの、胸郭が詰まるように苦しいものなど。





肩こりに効くツボ

 

肩こりを発症する体質に関わらずおすすめできるツボは、「肩井(けんせい)」です。



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肩井のツボの位置

 

・肩関節と頸椎を結んだ横の線と乳頭上の縦の線が交わるところ

・鎖骨の真ん中から、肩のほうに上がって僧帽筋のコリを感じるところ



肩井のツボの押し方

 

・反対側の指2~3本を肩井にあてがい、足の方に向かって押し込みます。

・押し込みながら2~3呼吸したらゆっくりと圧を緩めひと呼吸を1セットとして、3~5セット繰り返しましょう。


辛いと感じてから行うよりも、指が入りにくいほど肩こりがひどくなる前に、予防的に行うことが大切です。


ヨガと合わせて行いましょう。




肩こりに効くヨガ

 

肩こりの方のマッサージをさせていただくと、僧帽筋や肩甲挙筋の硬さはもちろんですが、肩甲骨の周りが硬くなっている方がほとんどです。


猫背+巻き肩も多いので、その反対の姿勢になるようなヨガのポーズである「アナハタアーサナ」がおすすめです。



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背中を心地よく伸ばしましょう



アナハタアーサナのやり方

 

①    よつんばいになる

②    股関節、膝関節ともに90度でセット

③    手を前に伸ばし、肘をゆるく曲げる

④    両手を重ね、甲におでこを預ける

⑤    5~10呼吸繰り返す


 

ステップアップ

・両手を重ね、甲に顎を預ける

・胸元を床に近づける

・脇の下を床に近づける


よつんばいになることが難しい場合には、机や椅子、壁などを使って背中を伸ばすだけでも効きます。


また、しっかりと呼吸をすることはヨガのアーサナ(=ポーズ)をより深めるために欠かせません。


筋トレのようにぐいぐい動かすことはせず、ポジションが決まったらそのまま呼吸を繰り返すだけにしましょう。


 

意外に思えわれるかもしれませんが、シンプルに呼吸をただ繰り返していくだけのほうが体の変化を感じ取れるようになり、内観力の向上と心の落ち着きが相乗効果となって、関節可動域の広がり、筋肉の緊張緩和につながります。


1日1ポーズ、ぜひツボと一緒にお試しください。




【肩こり】ツボとヨガでお悩み解消:まとめ

 

①    肩こりは頚、肩、背中の筋肉の緊張感、重い感じ、痛みなどの総称

②    症候性、本態性、心因性の3つに分類される

③    僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋、胸鎖乳突筋などの筋肉が影響する

④    肩こりに効くツボは肩井(けんせい)

⑤    肩こりに効くヨガはアナハタアーサナ


 

初回のツボとヨガでお悩み解消はいかがでしたでしょうか。


肩こりは代表的な現代病であり、様々な原因による2次病理として現れやすく、鍼灸院に来る方の中で肩こりを訴えない人はいないのではないかと思うくらいです。


病気や療養、介護や育児など誰しもがいろいろと抱えている中で、それぞれの立場において、それぞれのQOL=Quality of life=生活の質を高めていくことが日々の充実度や幸福度につながっていくと感じているかたは多いと思います。


ツボや鍼灸などの東洋医学的ケアや、ヨガや軽い体操などのフィジカルケアによってQOL=生活の質において少しでも前向きになっていただけたらうれしいです。


不定期更新になりますが「ツボとヨガでお悩み解消」次回もよろしくお願いします。



 

参考資料)

教科書執筆小委員会:経絡経穴概論、医道の日本

兵頭明監修:ビジュアル版東洋医学経絡・ツボの教科書

兵頭明監修:針灸学[臨床篇]、東洋学術出版

 メディックメディア:病気が見えるvol.11運動器・整形外科

 


 

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 はり灸sueru&YOGA 犬塚志保

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