こんにちは、はり灸sueru&YOGAです。
月刊つぼこの部屋ということで、毎月ひとつのツボを深く掘り下げてご紹介しております。
今月は【百会】頭頂部にあるツボが痛い理由です。
目次
【百会】ツボの位置
ツボ:百会
読み:ひゃくえ
経絡:督脈経
要穴:(-)
場所:頭頂部、前髪際(額側の生え際)を入ること5寸・正中線上に取る。
左右の耳尖を結んだ線と鼻先が交わるところ、つむじとは異なる。
筋肉:帽状腱膜
運動神経:(―)
知覚神経:大後頭神経・眼窩上神経・耳介側頭神経
血管:眼窩上動脈・浅側頭動脈・後頭動脈
【百会】お灸のやり方
・髪の毛が燃えないように十分に気を付け、できれば鍼灸師にやってもらいましょう。
・適度な熱さのお灸
・リラックス効果を期待する場合には週に3回程度行います。
・症状の改善を期待する場合には、毎日行います。
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【百会】ツボの効果
百会のツボは頭痛・めまい・高血圧・痔・脱肛・子宮脱・胃下垂・鼻炎に効果的です。
百会がある頭頂・顔面に関する症状、頭痛・めまい・鼻炎などの鍼灸治療で使われます。
身体の頂にあり気を引き上げる作用が期待できるので、脱肛・子宮脱・胃下垂など下垂傾向が影響する症状に対する鍼灸治療に用いることがあります。
ツボはそのツボが存在する部分での局所的な作用と、気血のバランスや経絡上で影響しあう遠隔的な作用があり、鍼灸師によってどちらを重要視するか意見が分かれるところでもあります。
【百会】痛いときに考えられる症状
◆顔面・頭頂部の症状
#頭痛
#めまい
#耳鳴り
#眼精疲労
#鼻炎
#鼻づまり
◆消化器系の症状
#下痢
#脱肛
#痔
#胃下垂
◆婦人科系症状
#子宮脱
◆その他
#高血圧
【百会】お灸とツボ押しとヨガ
「百会」お灸のやり方
・適度な熱さのお灸
・1~3日に1度の間隔
「百会」指圧による押し方
・イタ気持ちいいくらいの圧
・1~3日に1度の間隔
・押しすぎに注意
「百会」ヨガのポーズによるツボ押し
正座になり、両手を広げて床につきます。
両手の間に頭をつけ、百会が当たるようにセットします。
余裕があれば、お尻を上げて百会に体重をかけて床に押しあてます。
5回ほど呼吸を繰り返し、お尻を踵に戻します。
ひと呼吸してから、ゆっくりと顔をあげましょう。
【百会】臨床の現場から
百=たくさん、会=集まると、たくさんの経絡が集まるというツボです。
身体のなかでも一番上にあり、陽気が集まりやすい特徴があります。
胃や子宮など内臓に下垂傾向が現れている場合や陽の気が不足している場合には、百会にエネルギーを注入するように施します。
頭痛や高血圧、鼻炎など顔面部の症状が出ている場合や気の上昇や身体の熱が旺盛になっている場合には、百会に集まっている気血を分散させるように施します。
sueruの鍼灸治療では百会にお灸をすることはほとんどありませんが、今後、必要性があればやることもあるかもしれません。
しっかりとヘアピンなどで髪の毛を抑え、先に何本かの毛を燃やしお灸が据えられえるスペースを確保する必要があります。
簡易的な台座灸より、直接頭皮にもぐさを置く知熱灸がより効果を期待できるでしょう。
sueruの鍼灸治療で百会に鍼をするときは、上に熱がこもり、上熱下寒の状態にあるときや、忙しすぎたり眠れていなかったりで神経が高ぶっていそうな場合に鍼をしっかりめに刺します。
カッサトリートメントでも百会を意識して行いますが、百会を押すと痛そう、頭のてっぺんがぶよぶよしている、ボコボコしているなど、ちょっと変だなというときにはほんとうにお疲れがすぎていると思います。
精神に対する鍼灸治療では、百会と、百会を中央とし東西南北に刺す組み合わせの四神聡という方法を用います。寝付けない、睡眠が浅い、痛みに過敏になっているような状態において心神の安寧・心身の休息が期待できるようです。
ずっと頭をポンポンされているような感覚が心地いいのか、いつの間にか寝てしまう方も少なくありません。
個人的には、深いシャバアーサナの後や、マインドフルネス瞑想のあとの感覚に近いようにも思います。頭使いすぎてたかも・・と自覚できてひとつの気づきになります。
まとめ【百会】頭のてっぺんにあるツボが痛い理由
①百=たくさん、会=集まると、たくさんの経絡が集まるというツボです。身体のなかでも一番上にあり、陽気が集まりやすい特徴があります。
②上熱下寒の状態にあるときや、忙しすぎたり眠れていなかったりで神経が高ぶっていて、頭痛・めまい・高血圧・鼻炎などの症状が出ているときに痛みが出やすいです。
③内臓に下垂傾向が現れている場合や陽の気が不足している場合に痔・脱肛・子宮脱・胃下垂などの症状が出ているときの鍼灸治療でも使われるツボです。
④sueruの鍼灸治療で百会に鍼をするときは、百会と、百会を中央とし東西南北に刺す組み合わせの四神聡という方法を用います。カッサでも百会を意識して行いますが、百会に反応が出ている場合には、頭を使いすぎているかもしれないことをお伝えしています。
参考資料)
教科書執筆小委員会:経絡経穴概論、医道の日本
劉公望・兵頭明監修:針灸学[経穴篇]、東洋学術出版
李世珍:臨床経穴学、東洋学術出版
兵頭明監修:ビジュアル版東洋医学経絡・ツボの教科書
藤本蓮風:経穴解説、メディカルユーコン
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