こんにちは、市川【はり灸sueru&YOGA】鍼灸師の犬塚志保です。
月刊つぼこの部屋ということで、毎月ひとつのツボを深く掘り下げてご紹介しております。
今月は【神門】心煩・心のざわつき・動悸・不眠・便秘です。
【神門】のツボの場所
ツボ:神門
読み:しんもん
経絡:手の少陰心経
要穴:兪土穴・原穴
場所:手関節前面横紋の尺側にあり、豆状骨の上際で尺側手根屈筋腱の橈側
筋肉:尺側手根屈筋腱
運動:尺骨神経
知覚:尺骨神経
血管:尺骨動脈豆状骨の上縁
沢田流神門のツボの場所
前腕内側、小指側。
尺骨茎状突起の直下の陥中。深く按ずれば小指にひびきて痛む処。
小腸経と心経との中間に当る。
手首にある腱の尺側か橈側か、橈側なら教科書的神門、尺側なら沢田流神門です。
沢田流神門は、教科書でいうところの陽谷(手の太陽小腸経:経火穴)にあたります。
個人的には、沢田流神門=小腸経:陽谷から刺して、心経:神門にひびきを伝えるようなイメージです。今後変わるかもしれませんが、刺入からひびきまで、矢印の方向性を見失わないように心がけています。
参考資料
・代田文誌:鍼灸真髄,医道の日本社
【神門】のツボの押し方
・手関節+手のひら側+小指側に凹みを感じるところ
・手首側の骨と、腕側の骨の間
・ぐっと押し込むと、奥でひびきを感じるところ
動画でチェック!youtube「つぼこの部屋」
【神門】のツボの効果
神門のツボの効果には、神の気を充実させる働きがあります。
神の気が虚するとこのような症状が現れるようです。
心煩
心のざわつき
動悸
不眠
入眠困難
中途覚醒
眠りが浅い
ストレス性の便秘
【神門】と「神の気」について
神気(しんき)が出入りする門のようであることから、神門という名前がつけられています。
東洋医学における神(しん)について考えてみましょう。
視力や聴力などの五感
五臓六腑の働き
喜怒哀楽などの精神活動
身体活動を基本とする生命活動
生理的な恒常性の維持
これらの要となるのが「神(しん)」であり、神気が尽きるときはそれらの活動の停止、すなわち死を意味します。
「神(しん)」は五臓ごとに存在し、それぞれの意味合いも微妙に異なります。
五臓=肝・心・脾・肺・腎の五つのことを呼びます。
五臓と神の組み合わせによって、精神の向かう先が分かれていますが、心:神がピラミッドの頂点に君臨していることは変わりません。
肝:魂:学習、および評価と判断力
心:神:神の中の最上位、中枢
脾:意:思考、推測、注意力、記憶力
肺:魄:感覚、運動、本能的で無意識な行動
腎:志:記憶の維持、経験の蓄積、根気
日常は選択の連続で、ニンジンひとつ買うにしても、売り場に積まれている中からどれを手にとるか決断力を使っています。
ネットショッピングを利用したことがない方は少なくなってきていると思いますが、買うものが決まっているときのネットショッピングは決断力の省エネと思っています。
手に取りたい、触って確かめたいときには店舗に足を運ぶとこで得られる情報もありますが、さらに迷ってしまうことが多いように感じます。結局何も買って帰らなかったりして、気力と体力の消耗だけが残ってしまいます。(私だけでしょうか・・・)
直接見て選ぶことが楽しい方、その行動にテンションが上がる方は神気が充実しているのかもしれませんね!うらやましい!!
参考資料
・新版東洋医学概論、医道の日本社
・兵頭明:徹底図解東洋医学の仕組み、新星出版社
まとめ【神門】心のざわつき・動悸・不眠・便秘
【神門】のツボの効果には、心のざわつき・動悸・不眠・便秘などがあります。
私たちは意識的な行動から、無意識な行動まで、すべて脳からの指令によって動かされています。
中医学では心の不調として判断することのひとつに、睡眠があります。
睡眠が充足すると精神的にも、体力的にも充実した毎日を送ることができますが、何らかの理由で寝付けない、睡眠が浅い方は少なくありません。
自分の精神状態を完全に把握するのはむずかしく感じますが、睡眠が充実しているかどうかをひとつの基準としてみるとわかりやすいです。
ぜひ、神の気を充実させて、その気が尽きるまで元気に過ごしたいですね。
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